言うまでもなく、コロナ禍で私たちの仕事も大きく変貌しています。それにともなって増えてきたのがオンラインのライブ配信(ネットイベント配信・ライブストリーミング)やweb会議のサポートサービスのオーダーです。元々はテレビ中継業務の流れでお手伝いをすることがあったのですが、昨今ではたくさんの人を会場に集めることができないオンライン説明会やライブイベント等で、導入する事例が増えています。
●学校の卒業・入学式など重要なイベント
●企業・公共団体の説明会やセミナー、講演会
●その他イベント
当スタジオでも、小規模のオンラインイベントでは単に固定カメラの映像を流し続けるだけのものから、カメラを数台設置して切り替えつつ説明図や説明動画などをはさみ進行する本格的なオンラインライブイベント中継まで、さまざまな規模のオンライン配信を手がけてきました。料金も機材の進歩により、昔にくらべて格安に実現できるようになっています。実際の料金は配信内容や現場の状況、現場のネット接続環境、必要機材などによって左右されますが、以下に大まかな料金の一例を示しておきますので、導入の際の参考にして下さい。
カメラ | 音声 | スタッフ数 | 料金目安 | |
カメラ1台の映像を流し続けるだけの、最もシンプルで簡単なオンライン配信。卒業・入学式など学校イベントに。 | 一台 | 環境音 | 1名 | 30,000円/日 |
固定カメラ2台の映像とパワーポイントなどPC出力素材を切り替えながら進行していく授業形式のオンライン配信。出演者は1~2名。比較的簡易なオンライン説明会、セミナー、講座に。 | 固定二台 | ハンドマイク1本またはワイヤレスマイク1台 | 1名 | 50,000円/日 |
カメラマン1名と配信オペレーター1名の計2名でのぞむ標準的なオンラインライブ配信。司会者や出演者1~2名にそれぞれマイクをつけ、現地(スタジオ)と視聴者(参加者)のやりとりや、静止画素材や動画素材、字幕、音楽などを流すことも可能。中規模のオンライン説明会やネットセミナー、オンラインミーティングなどに。前日に現地入りしてセッティングとテストリハーサルを行い、本番当日にのぞみます。 | カメラマン操作一台+固定二台 | 各種マイク設置とオペレーターによる大まかな調整 | 2名 | 150,000円/日 |
カメラマン2名と音声マン1名、配信オペレーター1名の計4名でのぞむ、本格的なオンラインライブ配信。大きめの会議や音楽ライブ、イベントなどに。前日に現地入りしてセッティングとテストリハーサルを行い、本番当日にのぞみます。 | カメラマン操作二台+固定一台 | 複数のマイクと音声マンによる適切な調整 | 4名 | 250,000円/日 |
<オンライン配信こぼれ話>
1,快適な配信は現場のネット状況次第!
オンラインライブ配信の成功の大きな鍵を握っているのが、一にも二にも現場のインターネット環境です。ネット環境が悪いとしばしば映像や音声がとぎれ(フリーズし)、参加者の心も不安になります。現場に光回線からの有線LANが来ていればベストなのですが、有線LANであってもプロバイダによっては混雑時間に遅くなる場合もあり油断はできません。無線LANの場合は電波状況によって中断やフリーズが発生することもあるので、現場の状況次第です。また、さらに会場によっては無線LANさえも来ていない場合があり(とくに屋外オンラインイベント)、そんなとき中断の許されない重要なイベントの場合では、配信専用の回線を用意します。それほどシビアさを要求されないオンラインイベントの場合は一般の携帯電話回線を使うモバイルルーターを使用する場合もあります。しかしこれも携帯電話会社の電波の強さが場所によって違うため、事前の現地調査がとても重要になります。
2,双方向配信の場合はメインモニターが重要
会場の様子を一方的に流すだけのライブ配信の場合はそれほどでもないですが、視聴者(参加者)とのやりとりをするオンライン配信(説明会やセミナーなど)では、司会者や出演者(登壇者)の前に置くメインモニターが重要な役割を担います。なにせ参加者の顔や表情は、このモニターを通してしかわからないのですから、現場の雰囲気の良し悪しもこれにかかっています。多くの会場では現場に設置されている大型モニターをお借りしますが、会場にない場合はレンタルサービスなどから借りる場合もあります。また、大型モニターを見ながら話すと、カメラの位置とすこしずれが出るので、出演者の目線に違和感が出る場合もあります。そのような場合、当スタジオではプロンプター形式のモニターも用意しています(※画面の向こう側から撮影できるようにハーフミラーが備わった特殊なモニター)。
3,アクシデントは必ず発生!
どんなに周到に準備をしていても、現場では不測のトラブルが必ず発生します。よくあるのは熱で機材がダウンすること。PCだけでなく、カメラでもよく起こります。夏場や長時間の配信ではとくに頻度が高くなります。また、意外に多いのが、オンラインライブ配信中に参加者などがカメラや照明に触れて(蹴飛ばして!)しまうこと。ケーブルを踏んだり、足を引っかけたりして切れたり、抜けたりすることもあります。そんなときは原因がわからず現場は大騒ぎに。なるべくそんなハプニングが起こらないようなセッティングが重要ですが、トラブルが発生したときにすぐに対応できる余裕を持ったスタッフ数でのぞむことも大切なのです。